夏のビーチに限らず普段使い出来るおしゃれなサンダル=ビルケンシュトックをイメージする人も多いのではないでしょうか?お値段は決して安くはありませんが、修理体制(有償)も整っているため、本当に長く愛用できます。しかも、経年変化によりどんどん愛着が増してくるビルケンシュトックのサンダル・シューズは、1足は持っていて損はありません。しかも、健康を意識したサンダルで、中敷き(フットベッド)の生みの親というのですから、機能性も疑う余地がなく、大切な人へのプレゼントとしても申し分ありません。今回は、ビルケンシュトック愛用歴10年以上の筆者が、各モデルを解説。
各モデル紹介
サンダルタイプ定番3選
定番のアリゾナのタイプで紹介しますが、ビルケンシュトックのサンダルは、EVAという素材を使用していない限りは、ビーチサンダルのように、水に強い素材とは言えませんから、普段履きのシューズのような使い方をします。そうなると、足の甲を覆う面積で、着用できるシーズンが大きく異なってきますので、使用できる季節性が異なり、長く愛用できる本当に良い厳選された定番モデル3選をまずはご紹介。
アリゾナ Arizona
季節性:メインは夏。素材次第で初夏~初秋
ビルケンシュトックのサンダルの中で、定番モデルの一つが、このアリゾナです。足の甲を覆う2本のバンドのみのため、着用シーズンのメインは、やはり夏になるでしょう。下記、アッパー部の素材次第では、初夏・初秋も履くことができます。
アッパー部分の素材は、ビルケンシュトック独自の合成素材「Brikoflor」、より経年変化が楽しめる「ナチュラルレザー」や「スエードレザー」、撥水性強く水洗いできる「EVA」があります。
エントリーモデルとして、少し手に付けやすい価格の「合成皮革」タイプもあります。ブラックは、服を選びませんので、初めの1足としてとてもおすすめできます
筆者おすすめは、ほかのサンダルにはないやわらかい印象を与え、高見えしやすい「スエードレザー」です。特に、下記画像の「トープ」カラーは、いろんな服装にも合わせやすく、白いシャツにジーンズだけでも、上品にまとまります。厚手の靴下と合わせれば、少し涼しい季節にも履くことができ、長いシーズンで活躍してくれます。雨や水には強くありませんので、履く前に防水スプレーでしっかり予防しておくことをお勧めします。
ビーチサンダルのように、しっかりとした防水機能が必要なシーンなら、EVAという素材のものを選んでください。お庭やベランダなど、水を使用するシーンでも、水濡れを気にすることなく使用できます。
アリゾナは、通常のサンダル型の夏らしいラフさを求める方には、一押しのモデルになります。履き心地を試す意味でも、ビルケンシュトックのエントリーモデルとしては、最適です。
ボストン Boston
季節性:オールシーズン可
個人的には、ビルケンシュトックの初めの1足に一押しのモデルがボストンです。足先全体を覆うような、丸みのあるデザインと、ベルトのバックルの金属の配色のギャップがとても美しくて、おしゃれなモデルです。かかと部分がないため、スリッパのようにサッと履けるサンダルの気軽さは損なわず、足先が見えないため、普通のサンダルよりはラフな印象を与えません。TPOや季節性の観点からも、活躍シーンが多く、ヘビーローテーション間違いなしです。
アリゾナと同じく、アッパー部の素材が「スエードレザー」だと、ボストンの丸みをより強調できて柔らかみのある印象を与えてくれます。
一方、丸みがあるのに足元を引き締めてくれるのは、「ナチュラルレザー」でしょう。
「オイルドレザー」は、「スエードレザー」と「ナチュラルレザー」の間の印象があり、はじめから経年変化後のような、色味のムラがあり、ユニークな表情を見せてくれます。
最近では、ベルトのバックルが強調されたビッグバッグルタイプがあるようです。ユニークで目を引くモデルですが、個人的には、流行り廃りのない定番タイプのボストンを愛用し、さらにもう一足!という方や、華やかさをプラスする意味で女性に履いてほしいモデルかなと思います。


チューリッヒ Zürich
季節性:春~秋(真冬以外)
足の甲を優しく包みこむようなデザインで、2本のベルトとバックルがアクセントとして効いています。アッパー部の面積的にもアリゾナとボストンを合わせたような感じで、一般的なサンダルほどラフはなく、ソックスとうまく合わせることで幅広いシーンで活躍してくれることでしょう。
正直、ほかのメーカーで類似したデザインのサンダルがあるアリゾナとは一線を画す独創性があります。ボストンほど履いている人は見かけないので、ザ・ビルケンシュトックといった印象も与えず、でもビルケンシュトックの良さがあり、好みに合えば、個性的なデザインにより、こだわりの逸品として愛着がどんどん増してくると思います。筆者としては、活躍する季節も長く、どんな服でも合わせやすい、でもありきたりなモデルではないという点から、大切な人へのプレゼントとして、最適なモデルの一つかだと思います。
アッパー部の素材は、足馴染みよく、経年変化も楽しめるスエードレザー一択で、サンダルとは思えない品があり、高見えすると思います。色は、夏らしい軽やかな印象の「トープ」、足元を引き締めてくれる「ブラック」「モカ」のダークな色味、加えてパッと目を引く鮮やかでコーディネートのワンポイントになる「ミンク」の4色展開です。合わせやすいのは、王道の「トープ」。
ファッション上級者で、シューズもたくさん持っている方でしたら、個性的な「ミンク」も選択肢として検討してみてください。
ユニークなデザインの日本都市モデル3選
ビルケンシュトックの日本都市モデルもいくつか発売されており、上記、ボストンやチューリッヒが選択肢に入る方なら、キョウトとナゴヤもどうでしょうか。アッパー部の面積からそれぞれ、キョウトは、チューリッヒに近いデザインで、ナゴヤは、ボストンに近いデザインです。さらに、サンダルの手軽さから少し離れてしまいますが、合わせてトキオも日本都市モデルとしてご紹介。キョウトやナゴヤも、昔からあるチューリッヒとボストンにスパイスを加え、よりユニークで尖ったモデルですし、トキオも少しモードな印象なので、正直、初めの1足としてのおすすめではありません。どちらかというと、ビルケンシュトックを数足持っている愛好家の方で、より個性的なラインナップが欲しいという玄人向けのモデルかと思いますが、ハマる人にはハマりそうなのでご紹介。
キョウト Kyoto
季節性:春~秋(真冬以外)
チューリッヒをイメージして作られたデザインで、活躍シーズンは変わりません。幅広の面ファスナーバンドが足の甲全体を包んでくれるので、金属製のバックルが苦手な方は、より履き心地がよく、チューリッヒよりも機能性が高いと感じる人も多そうです。バンド部のバックルのアクセントがない分、同系色でまとめられたカラーだと素材の無垢な表情が美しく品があり、バンド部の色味が異なる2トーン系のカラーだと個性的な印象に、さらに珍しくビビッとな色彩のあるモデルで、グリーンなどは、とてもカジュアルでポップな印象になる、選ぶカラー次第でかなり印象が異なるモデルです。
下記は、スエードレザータイプで同系色でまとめられた「トープ」カラー。デザインは独創的ですが、カラーがシンプルなので、カップル同士で履いても、さりげないペアルックがおしゃれですね。
バンド部の色味が異なる2トーンタイプ。個性が強いデザインですが、バンド部がヌバック生地で素材が異なることから、安見えすることはありません。
バンド部の色味が若干薄い程度ですが、個人的には「ミンク」カラーが2トーンタイプの中ではおすすめです。カジュアルなカラーのグリーンの画像も貼っておきます。
キョウトに関しては、本当にいろんな素材、色味があります。見るだけでも楽しいので、ぜひ好みのデザインを探してみてください。
ナゴヤ Nagoya
季節性:オールシーズン可
ボストンをイメージして作られたナゴヤは、足全体を覆い、ボストンよりも丸みと重厚感があるデザインです。キョウトと同じく、バンド部が面ファスナーのため、足の甲を包み込み、履き心地は抜群です。キョウトとは異なり、カラーバリエーションがシンプルで、アース系のカラーでまとまっており、どれを選んでも高級感がありますし、どんな服でも合わせやすい、けれどもどこか目を引くデザイン性があるとても洗練されたモデルです。
ホエールグレイは、生地の素材感が目立つカラーで、ヌバックレザーの良さがとても引き立てられます。セットアップにも合わせることができるぐらいシックで高級感のあるデザインです。
ブラックは新色タイプのようです。ホエールグレイ以上に足元が引き締まって、まとまる男性向けのデザインです。
茶系のティーは、ジーンズや画像のように茶系統一でのファッションでよさそうですね。
ボストンだと他の人と被ってしまう、ザ・ビルケンシュトックという印象から一歩外したい!という方には、とっても良いモデルだと思います。
トキオ Tokio
季節性:オールシーズン
どちらかというとシューズタイプに近く、サンダルのラインナップから少し逸れモデルですが、日本都市モデルということでトキオもご紹介。これまで紹介したラインナップにはなかった、踵部があることからサンダルタイプほどサッと履けるモデルではありません。逆に言えば、不意に脱げてしまうようなこともなく、一日中安心してお出かけするシューズとして幅広い活躍シーンがあります。
デザインとしては、足の前方をスッポリと贅沢に一枚生地で覆われており、無垢な表情がどこかモードチックな印象を与えます。ホームページ画像からも仕事用靴としても有効な高い機能性を推していて、医療・厨房用に滑りにくいスーパーグリップタイプと、半導体産業で働く方向けに静電気防止性能のあるESDタイプがあります。仕事用靴ということから、色味は、ホワイトとブラックのシンプルな2色展開ですが、ホワイトは、皮のような表情があり、ブラックはほのかな艶のある、どちらも上品な素材を使用しています。
静電防止タイプは、使用ケースがレアかと思いますので、スーパーグリップタイプの2色の画像を添付しています。
トキオは、これまで紹介してきた中でも、群を抜いて機能性の高いモデルといえます。室内での仕事で、立ち仕事の多い方や、そういった方へのプレゼント用としても最適なモデルではないでしょうか。
まとめ
以上、ビルケンシュトックのサンダルタイプの各モデルと、おすすめのカラーやアッパー素材などを解説しました。モデルラインナップが多く、価格も安くはないので、購入検討に困る人も結構多いのではないかと思い、記事にしてみました。
筆者は、ビルケンシュトックを愛用して10年以上になりますが、数年に一度、ソールを交換することで、5年以上愛用している、現役のシューズとサンダルを愛用しています。靴は多くなってくると、収納に困りますし、余計な出費もかさみます。シンプルライフを心掛けている方や、ミニマリストの方、SDGsや環境に配慮されている方にも心からお勧めできると思っています。
皆様自身や、大切な方へのプレゼントの一考にしてみてください。